栗東坂路アワード2008(仮)
全国津々浦々1085人の栗東坂路ファンの皆さんこんにちは!(無駄にテンションたけぇ)今年も栗東坂路アワードの季節がやってきました。昨年栗東坂路で良くも悪くも活躍した人馬を勝手に表彰するこの企画。ログ消失で葬られた栗東坂路アワード2007同様に転厩馬の登坂本数を転厩先のものとしてカウントする「もってけ調教服制度」を採用し、大人の事情により馬名未登録馬が少し残る中での集計で正確性を欠く為、(仮)を冠してお送りします。
最多登坂馬
順位 | 馬名 | 厩舎 | 本数 | 順位 | 馬名 | 厩舎 | 本数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヴォレハクユウ | 浜田光正 | 418 | 6 | ホッコーパドゥシャ | 浜田光正 | 294 |
2 | アヴェンティーノ | 中尾正 | 414 | 7 | ビッグポパイ | 白井寿昭 | 287 |
3 | メイショウサムソン | 高橋成忠 | 338 | 8 | テイエムバクシン | 福島信晴 | 286 |
4 | キングベガロード | 高橋成忠 | 317 | 9 | メイショウフェーヴ | 高橋成忠 | 269 |
5 | ワーキングボーイ | 中尾正 | 302 | 10 | テツゴールド | 新川恵 | 268 |
08年最も多く登坂した最多登坂馬は、3歳夏の小倉での遅い初勝利から年末までに計3勝を挙げたサウスヴィグラス産駒ヴォレハクユウです!07年に僚馬メイショウディオと共に最多登坂馬のタイトルを奪取したメイショウサムソンが海外遠征もあって本数が伸びなかったとは云え、2位のアヴェンティーノを4本の僅差で凌ぐ勝負強さ(何の?)を見せました。09年ダートスプリント路線での飛躍が期待されます。
最多登坂厩舎
順位 | 厩舎 | 本数 | 順位 | 厩舎 | 本数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 池江泰郎 | 5592 | 6 | 松田国英 | 4453 |
2 | 高橋成忠 | 5135 | 7 | 五十嵐忠男 | 4351 |
3 | 石坂正 | 4816 | 8 | 佐々木晶三 | 4119 |
4 | 音無秀孝 | 4685 | 9 | 安田隆行 | 4057 |
5 | 橋口弘次郎 | 4636 | 10 | 新川恵 | 3990 |
07年は圧倒的な本数で最多登坂厩舎に輝き、絶対王者とも思われた高橋成忠厩舎が約1000本減らしてよもやの陥落。替わって王座に就いたのは07年2位の池江泰郎厩舎です!リーディングでは息子さんに敗れたとは云え、こちらは600本加増して文句なしの戴冠となりました。音無秀孝厩舎はトップ10外から脚を伸ばして4位と大健闘。その他は順位こそ入れ替わっていますがお馴染みのメンバーですね。
最少登坂厩舎(引退及び美浦の厩舎を除く)
順位 | 厩舎 | 本数 | 順位 | 厩舎 | 本数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 武宏平 | 648 | 6 | 西浦勝一 | 962 |
2 | 小原伊佐美 | 674 | 7 | 大橋勇樹 | 967 |
3 | 鹿戸明 | 738 | 8 | 吉岡八郎 | 1023 |
4 | 大根田裕之 | 782 | 9 | 柴田光陽 | 1099 |
5 | 藤岡範士 | 959 | 10 | 浅見秀一 | 1111 |
ディフェンディングチャンピオン目野哲也厩舎の登坂本数が約5倍の1542本に跳ね上がり、一躍乱世の様相を呈した最少登坂厩舎部門を制したのは武宏平厩舎です!07年の600本から変動も少なく、周囲に流されない調教方針がもたらしたタイトルでしょうか。管理馬の一層の活躍を祈ります。
最速登坂馬
順位 | 馬名 | 厩舎 | タイム | 順位 | 馬名 | 厩舎 | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ヒシカツリーダー | 小島貞博 | 49.2 | 5 | スリープレスナイト | 橋口弘次郎 | 49.6 |
2 | プラチナムペスカ | 松永昌博 | 49.4 | 7 | ローレルゲレイロ | 昆貢 | 49.7 |
3 | エイシンダンベリー | 宮本博 | 49.5 | 8 | サイキョウワールド | 坂口正大 | 49.8 |
3 | フェラーリピサ | 白井寿昭 | 49.5 | 8 | フェラーリピサ | 白井寿昭 | 49.8 |
5 | エムオーウイナー | 鹿戸雄一 | 49.6 | 10 | ビコールミエール | 安田隆行 | 49.9 |
06年ジョイフルハート、07年スリープレスナイトとその時代の快速馬が名を連ねる最速登坂馬の称号を手にしたのはヒシカツリーダーです!年末からダートの短距離に絞ったのが功を奏し、新年初戦のジャニュアリーSで初オープン勝ち。この後は根岸Sに駒を進めるとのことで今後とも目が離せません。ローレルゲレイロの49.7は時計の出が悪い12月に計時されたものでランクイン自体が驚きです。香港遠征では奮いませんでしたが、春の短距離路線では中心の一頭でしょう。
最速ラップ馬
順位 | 馬名 | 厩舎 | タイム | 順位 | 馬名 | 厩舎 | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | エイシンダンベリー | 宮本博 | 11.3 | 3 | ミッキーフォルテ | 中村均 | 11.5 |
2 | テイエムクリスタル | 柴田光陽 | 11.4 | 7 | コスモベル | 西園正都 | 11.6 |
3 | ポイントセブン | 鮫島一歩 | 11.5 | 7 | ジョウノオーロラ | 森秀行 | 11.6 |
3 | ウエスタンダンサー | 崎山博樹 | 11.5 | 7 | テーオーギャング | 松永幹夫 | 11.6 |
3 | タッチザピーク | 田中章博 | 11.5 | 7 | テイエムアクション | 岩元市三 | 11.6 |
"テイエムクリスタルの庭"こと最速ラップ馬部門。07年は9位タイのステキシンスケクンを除く全てをテイエムクリスタルが占める大珍事。しかし、そのテイエムクリスタルは転厩してから僅か一戦で現役を退き、2位に一つだけ名前を残すに留まりました。替わって王座に就いたのは最速登坂馬でも3位に入ったエイシンダンベリーです!当時はミヤリンこと宮本博調教師の管理馬で、現在は川崎の河津裕昭厩舎に所属。その類い希なるスピードを競馬で発揮して一旗揚げて貰いたいですね。
最多計時エラー馬(1Fでも計時エラーのある登坂を1本とカウント)
順位 | 馬名 | 厩舎 | 本数 | 順位 | 馬名 | 厩舎 | 本数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | サヨウナラ | 谷潔 | 80 | 8 | テイエムプリキュア | 五十嵐忠男 | 52 |
2 | マイプリティワン | 石坂正 | 73 | 9 | ソルジャーズソング | 鮫島一歩 | 51 |
3 | ウオッカ | 角居勝彦 | 69 | 10 | ヤマニンデューン | 安田隆行 | 48 |
4 | フィフティーワナー | 安田隆行 | 61 | 10 | マキハタサイボーグ | 新川恵 | 48 |
5 | フォーリクラッセ | 安田隆行 | 58 | 10 | マルカラスカル | 増本豊 | 48 |
6 | マッチメイト | 川村禎彦 | 54 | 10 | トップオブツヨシ | 鶴留明雄 | 48 |
7 | チェリーロビン | 高橋隆 | 53 | - | - | - | - |
最多計時エラー馬は07年8位から躍進?のサヨウナラです!「簡単にバーコードを読み取らせる程安い女じゃなくってよ」そんな台詞が聞こえてきそうですね。他にも天皇賞・秋での激闘を制したウオッカ、素質馬フィフティーワナー(引退)、日経新春杯の勝利で引退なしよとなったテイエムプリキュア、障害の雄マルカラスカルなど妙にレベルが高いですが、それとエラーが多いのは関係があるんでしょうか。
最多計時エラー厩舎(同上)
順位 | 厩舎 | 本数 | 順位 | 厩舎 | 本数 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 友道康夫 | 631 | 6 | 石坂正 | 384 |
2 | 安田隆行 | 579 | 7 | 池江泰郎 | 359 |
3 | 角居勝彦 | 425 | 8 | 音無秀孝 | 333 |
4 | 橋口弘次郎 | 402 | 9 | 鮫島一歩 | 319 |
5 | 五十嵐忠男 | 401 | 10 | 昆貢 | 307 |
最多計時エラー厩舎は友道康夫厩舎です!数ある部門の中で唯一の連覇達成。最多登坂厩舎部門と面子が似通っているように、基本的に登坂本数が多ければ計時エラー本数も多くなりますが、友道厩舎は2740本の35位で本部門1位と格の違いは明らかで連覇を成しても驚けません。三連覇への期待は高まる一方です。(余計なお世話)
総括?
以上が2008年に栗東坂路で良くも悪くも活躍した人馬です。大して面白味もなく、役にも立ちませんが、昨年は最速登坂馬スリープレスナイトがスプリンターズSを制すに至りましたので、「今年はヒシカツリーダーがG1勝つよ!」と予言しておくと株が上がるかも?
栗東坂路についてもう少し。08年はウッドチップの状態が変化したからなのか以前に比べ時計が掛かるようになりました。試しに07-08年に計時された52.5秒以下の本数を集計したのが次の表です。
年/月 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2008 | 175 | 443 | 414 | 447 | 193 | 95 | 177 | 87 | 80 | 118 | 73 | 94 |
2007 | 299 | 250 | 259 | 308 | 402 | 285 | 176 | 198 | 258 | 325 | 265 | 229 |
2-4月にかけて400本越えが続いたかと思えば、春競馬の終わりぐらいから落ち始めて秋は低調のまま。最速登坂馬の項でローレルゲレイロのランクインに驚いた理由がお分かりになるかと思います。登坂頭数や天候と絡めてないのでこれだけで決めつけるのは危険ですが、日々の感覚として時計の出難い馬場であることは間違いありません。昨年末から原因と思われるウッドチップを取り除いてみたり、或いは入れ替えてみたりと試行錯誤は続いているようですが、今年はDWの大規模工事で坂路利用率の上昇が予想されるだけに、脚元に負担の掛かる馬場でないことを祈るのみです。