EADE is DEAD

冥銭持たずに門前払い

坂路だけに斜め上!栗東坂路に導入される新馬場素材が判明

栗東トレセンでは、昨年来具合のよろしくない坂路のウッドチップを安全且つ安定した状態に保つ為、日夜試行錯誤を続けている。今夏、DW外周のニューポリトラック馬場化工事が行われることで坂路の負担増が見込まれるが、中央場所開催中の長期閉鎖は難しいことから、今夏は騙し騙し乗り切って、来夏に馬場素材の換装を行うというのが馬場造園課の見解。

しかし、現在の馬場の不具合は輸入ウッドチップの質の低下によるものとの見方もあり、再度ウッドチップを敷き詰めたのでは二の舞になる恐れもある。となれば美浦南、DWに続くニューポリトラック導入というのが一般的な見方だろう。その点を丁度10時のお茶をしていた馬場造園課の民部少輔氏に直撃した。

「いやー、アレもいいっちゃいいんやけどね、どうもウチの坂路には合わないらしいんだわ。じゃあウッドチップかって?それはないない、ナインティナインよ。ウッドチップはもう懲り懲り、錦織圭。せやから、次はこれで行こかーって開発しとるとこ」

そう言いながら民部氏の右手がひょいっと口に運んだのはチップはチップでもポテトチップだった――

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民部氏によれば、新馬場素材ポテトチップの開発は湖池屋京都工場の協力の下、既に実用段階手前まで来ているらしい。大雑把に説明すると、製品(食品)としては使われずに廃棄されていたジャガイモをウッドチップ程度の大きさに圧縮加工して油で揚げる正真正銘のポテトチップ。

ウッドチップに比べて粉砕しやすいが、雨などの水分と混じり合うと適度に粘りが出るのでクッション性は損なわれず、グリップ感も増すという。また、油分が豊富なので蹄の保護にも効果がある。どことなくウッドチップとニューポリトラックのいいとこ取りっぽくはあるが問題がないわけではない。

大量のポテトチップを敷き詰めるだけあって、日の照っている時に長時間滞在すると照り返しと匂いで気分が優れなくなる恐れがあるらしい。それに何と言っても耐用年数。具合が良くても腐ってしまっては元も子もない。ただ、その辺は素人でも思い付くことなだけあって当初から改善に尽力しており、既に解決の糸口を掴んでいるとのこと。順調に行けば、来年の夏には栗東坂路にポテトチップが敷き詰められているだろう。

今回、情報のみならずお土産にポテトチップ(食用)までくれた民部氏に感謝。でもこのポテトチップ、賞味期限が2009年4月1日ですぜ……。