EADE is DEAD

冥銭持たずに門前払い

クリサッカーワールドカップ開幕!!

人々は問う。なぜ、そんなところでサッカーをするのかと。彼らは答える。そこに坂があるからだ―――

全世界2億5000万人の競技人口からなるサッカー界に新たな地平を切り開く「第一回クリサッカーワールドカップ」が本日いよいよ開幕する。

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近代のサッカーが確立する過程において、イングランドの良家の子弟のための全寮制学校であるパブリックスクールでレクリエーションとして受け入れられたことが一つの転機となった。奇しくもその流れを汲むクリサッカーもまた、競走馬をトレーニングするための内厩制調教施設である栗東トレーニングセンターで働く人々のレクリエーションとして産声を上げた。

基本的なルールはサッカーに準ずる。大きな違いを挙げるならばフィールドが傾斜している、つまりは坂路であることだ。球技においてフィールドが水平面であることはさも当然のようであるが、それを根底から覆す大胆な設定こそが本競技の特色。風上風下を気にしても、坂上坂下を気にする球技は古今東西存在しないだろう。球が転がり、選手も転がる。常識は、敵だ。

記念すべき第一回大会は今もなおミホノブルボンの魂が息づく聖地栗東坂路で開催される。言わずもがな我が国が誇る坂路の雄であり、幅員7メートルはサッカーのゴールとジャストサイズ。フィールドの長辺を200m=1ハロンとすることでICタグを利用した調教タイム自動計測システムによるゴール判定を可能とし、松木安太郎がどれだけ騒ごうともジャッジは正確無比。クッションの効いたウッドピッチはハーフタイムにハロー車による整備が行われる。グループリーグから決勝戦に至るまで公平なコンディションを維持し、芝が傷んでPK戦の最中にエンドが変わるようなこともない。

地の利を得る我らが日本代表は坂路調教のG1馬スリープレスナイト一口馬主でもあったガンバ大阪の司令塔遠藤保仁を中心に、クリサッカーを熟知する地元トレセンのバンバ栗東から野性味溢れるゴールキーパー古川吉洋社台ファームで実習経験のあるJ3奈良クラブ岡山一成など盤石の布陣。チームを率いるのはもちろん柴田善臣監督だ。オフサイドトラップを活用する戦術はトルシエジャパンのフラットスリーを彷彿とさせる。アジア最終予選でもその采配は冴え渡り、「笑いが止まらない」との名言を残したのは記憶に新しいところ。

その日本代表は開幕ゲームでオーウェンルーニーの競馬好きツートップを擁し優勝候補筆頭の呼び声が高いイングランド代表と激突する。名馬ロックオブジブラルタルの所有権を巡って揉めに揉めた名将ファーガソン監督は「プレミアリーグでは幾度となく優勝を果たした。しかし、残りの人生で欲しいタイトルが三つある。ダービー、グランドナショナル、そしてクリサッカーワールドカップだ。」と顔を紅潮させて意気込みを語った。

豪華すぎるメンバーだけあって坂路小屋のチケットは即完売。ほぼすべてを小屋常連の調教師陣が押さえており、音無秀孝調教師は「スリープレスナイトは橋口先生の管理馬だった。たまにはプロ野球ジャイアンツ以外も観てもらいたいね」と引退した橋口師を招待する意向を示す。試合そっちのけで坂路小屋漫才に花が咲きそうだ。

また、次回開催の招致合戦も既に熱を帯びている。第二回は「屋内坂路」で行われることになっており、国内ではビッグレッドファーム明和、真歌トレーニングパーク、コスモビューファームの日高3場開催で売り込む銀河系ラッパ吹き岡田繁幸氏と、ノーザンファームノーザンファーム空港の2場に加えホースパークと交通の便の良さをパッケージにしてアピールするサッカーボーイはわしが守った吉田勝己氏両陣営の一騎打ちの様相。しかし、関係筋によれば岡田氏と旧知の仲で勝己氏の兄でもある吉田照哉氏が「そろそろうちも……」と参戦に意欲を示しているようで、競馬界の未解決問題のひとつ「社台ファームの坂路に屋根がない問題」がクリサッカーによって歴史的解決へと向かうかもしれない。

ダビスタシリーズ最新作「ダービースタリオン KOJIRO」発売

競馬シミュレーションゲームダービースタリオン」シリーズを手掛ける株式会社パリティビットは、本年2月末日に引退した橋口弘次郎調教師のメモリアルバージョン「ダービースタリオン KOJIRO」を発売する。同シリーズでは2014年に発売された「ダービースタリオン GOLD」(ニンテンドー3DS)以来の新作となる。

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本作の特徴はダビスタ96時代への回帰、そして言わずもがな橋口弘次郎調教師に特化しているところにある。GOLDでは東西各4厩舎に加えて自分で調教を施せる2厩舎の計10厩舎が選択できたが本作では栗東橋口弘次郎厩舎しか選べない。その代わり単独で20馬房とダビスタにはなかった新たな世界観を構築。厩舎画面はドットで描画されるクォータービューが採用され、外観はもちろんのこと馬房内の様子も天井を透かして見ることができる。橋口調教師が来客にお茶やお菓子を振る舞ったり、愛馬が重賞へ出走する際には某フォトパドックが撮影にきたりと細かい演出もあってドットで描かれる箱庭を見ているだけでも飽きがこない。また、橋口厩舎と言えば坂路調教、坂路調教と言えば橋口厩舎だが、なんと調教メニューが坂路しかない……ということはなく、従来通りダート、芝、ウッド、ポリトラック、プール、そして坂路が選択可能。ただしメニューの一番上が坂路(太字)になっており、坂路を選ぶと時折坂路小屋仲間の音無調教師が声をかけてきたり、息子の慎介調教師が「父さんたまにはウッドで追い切ってみたら?」と横槍を入れてくることも。強制されない分、坂路への信仰心が試される。

おおまかに厩舎周りを紹介したがそのほかの要素としては、隙あらば大崎昭一騎手、上村洋行騎手、小牧太騎手に騎乗依頼、海外遠征は凱旋門賞に加えて師と縁のあるキングジョージ6世&クイーンエリザベスS、ドバイシーマクラシックゴドルフィンマイルなどを収録。愛馬が日本ダービーに出走した際にはフサイチコンコルドが音速の末脚で差してきたり、その血を紡ぐことができなかったカノヤザクラ繁殖牝馬で登場したりと橋口弘次郎調教師に纏わる要素がてんこ盛り。なお、本作の販売はサテラビューによる配信で行われる。価格は栗東坂路の長さにちなみ1,085円(税込み)。橋口弘次郎ファンならずとも是非この電波を受信して欲しい。

宝塚記念の感想のようなもの

ゴールドシップの出遅れについては、あーなった以上どこで開けても再度立ち上がるリスクはあるし、着地して間を置かずに開けるというのはスターターのノウハウとしてあるような気もする。なので結果として悪い方を引いちゃったけれど、くたばれスターター!などとは思わない。先に荒ぶってゴルシを炊きつけたトーホウジャッカル氏が涼しい顔して好発を決めるのもまれによくある事例。また、細江純子さん(40)の「アッー!?アッー!?」と二度にわたる奇声は壁一枚隔てれば夜の営みが垣間見えるものであり、大川慶次郎氏のライアン!ライアン!のように後世に語り継いではいけない。プライベートな窓はそっと閉じて差し上げるのが変態紳士の嗜み。

まれによくあると言えば横山典騎手が4角で競馬を降りたものそのひとつ。降りたと言ってはみたものの大きく出遅れた時点で駆け引きに参加すらできていなかったし、あそこで追おうが追うまいが大勢に影響もなかった。しかし、それを単勝1倍台の大本命でごまかすことなくやってのけるのが横山典騎手であり、入線後に笑みを浮かべながら「やっちまったな!」ってな感じでゴルシの首筋をポンッと叩く姿もまた彼らしかった。JRAは2、3日モジュラーコードを引っこ抜いておけば神々も怒りを忘れるだろう。なお、横山典騎手絡みの馬券を購入する際には「後方ポツンでも訴訟を起こさない」「早々に追うのをやめても訴訟を起こさない」に同意している(したつもりがなくても知らず知らずのうちに同意ボタンを押している)のでくたばれノリ!などとは微塵も思わない。

何はともあれゴルシ軸の3連複はゲートオープンの衝撃で電子の藻屑となり上半期は幕を閉じたのだった。怖くて収支見てないけれどたぶん大負け。競馬と馬券と自分の関係が崩れている自覚があり、その辺りを修正したいので夏競馬は馬券を買わずに楽しみます。あとダビスタ2っぽい馬のアイコンを作りたいけど絵心なさすぎて草。放牧に出て草を食みながらぼちぼちと何か書きます。

新馬追い切り 3回阪神3日目5R クラウンドジャック 7点

当たる当たらないは大した問題じゃないんです(ぉ

ヴェゼール 6

CWの終い伸ばしが主体。ラップだけ見ると12.0秒前後出ていて素軽そうだけど脚色は概ね一杯。当週は坂路で追ってラップを詰め切れなかった。師曰く大型でスピード感がひと息らしくトーンは低め。乗り込みが足りないわけではないけれど、叩いて良くなる余地は十分にありそう。半姉はアルテミスS3着のトーセンラーク。

ロイヤルクルーズ 6

体の使い方の上手さを強調する師。CWで長めからやっているので量的には十分だけどもっとメリハリが出てくると良い。

クリノシャンボール 4

坂路に限らずCWでもラップがでこぼこで不安定。精神面が気になる。

クラウンドジャック 7

芝DP併用。軽い馬場でしか追い切ってないけれど、いずれも併せ馬でしっかりと芯のあるラップを刻みつつ時計を出しているので単に軽い馬場に逃げたといった趣ではなく好内容。長兄サイドワインダーまで遡らずともすぐ上の半兄ジャックトマメノキ、半姉プリンセスジャックは共に新馬勝ち。父が変わってどうか。

スズカウルトラ 6

ブリーズアップセール出身で当週CW1本の調整。ちなみに馬場は坂路だったけれど先週同パターンで臨んだキタイチサクラは2番人気5着、タイセイマラカは5番人気9着に敗れている。本馬は5F併せでラスト4F12秒台と先週の両馬に比べるとよりしっかりと追い切られている。

シゲルオキサワラ 4

坂路オンリー。当週は騎手を乗せてややラップが良くなるも終いはきっちり失速。減量騎手を起用してもつらいものはつらい。

シルヴィーボーテ 5

CW坂路併用。3頭併せで大きく遅れた2週前追いに比べれば幾らか前進しているけれど大きく良化したようには見えない。半姉は関東オークス2着ポムフィリア。

タイセイブルグ 6

坂路主体で1週前だけ芝。坂路で本数をこなすもまだ馬場に負けている感があり。それでも乗り込み量に裏打ちされた状態の良さを感じることはできる。

ロードレグナム 6

各種コース併用。どこでやっても終いだけなので調整の色が濃いけれど、2週前のCW追いの時点で走れる状態にはあって、時計的な懐の深さもある程度担保されているようにも。

新馬追い切り 3回阪神2日目5R マテラアリオン 8点

調教から新馬を買うのって筋が悪いと思うんです(白目

コウエイテンマ 4

乗り込み少なく非力と陣営。時計を見ても敢えてそれを否定する要素はなく。叩いて癖なく素直に良くなる可能性はあるので今後の変化を見たい。

タガノカイリ 5

負荷をかけている割にいまいちピリッとしてこない。気性的には前向きすぎるらしく、燃費が悪いからか終いのラップを落とすようなところがある。

クリノアルハンブラ 6

関東馬。南Wで長めからじっくりと乗り込み。強く追わないので時計はそこそこも外目を回しても形を作れている。悪くない。

キタイチサクラ 6

当週の坂路1本の臨戦過程で急仕上げ気味と師。追い方とラップを見ると動ける状態ではあり。厩舎的には一度使っての未勝利までが既定路線だと思うけれどここもノーチャンスなデキでは使ってこないとは思われ。

クールヒョウマ 4

一杯が4本並ぶも坂路に返り討ちに遭う。ゲートにも時間が掛かったとのこと。

ヤマニンラファール 6

強く追ったのは1週前のCWだけで終い12.0を計時。まだ幼い面があるそうなので長めからのラップが見たい。良さはチラッと見えているのでしっかり走れば減量が活きる。

マテラアリオン 8

1週前、当週と坂路でテン13秒台の入りから一杯に追って51.5、52.7を計時。当週の方が時計は遅いけど速いテンから後傾ラップで押し切る好内容。11秒台を刻む可能性のあるマンハッタンカフェ産駒は個人的に好き。

シゲルシマアジ 6

お魚シリーズ。アジ類の中で最高級らしい。ちなみに併走馬はムロアジ。ビシッと速いラップが出るけどムラがあってまだ最適化されてない感じ。気性は子どもとの談話もあり、上手くはまるかどうか。

ガールズティアラ 5

非力感がありつつもガリガリ鍛える風ではなく。使いながら。

タイセイマライカ 5.5

当週坂路1本、ブリーズアップセール出身はキタイチサクラと同じ。脚色一杯でラスト2F13.2-12.8の割に陣営はポジる。セールでは時計が出ていたのでコースなら違った字面が示せるのかな。何にせよ判断材料に乏しいので日和気味の5.5。

新馬追い切り 3回阪神1日目5R トウショウジャイロ 9点

ノーブルマーズ 6

厩舎での本数は少なめ。当週はCWで4Fから速めのラップで一杯に追う。宮本厩舎らしい字面で小倉千二のイメージ。

ウインオスカー 5

師曰く牧場でしっかり乗り込み。その割に厩舎での追い切り序盤はもっさり感あり。幾らか素軽くなってきたけれど強調点はなし。

ミヤビキラメキ 7

5月頭から乗り込み。表坂路裏CW。坂路自己ベストは53.7ながら、多少重さのある近頃の栗東坂路でしっかり後傾ラップを刻めているのは好印象。素地は良い。

ナムラロマン 4

4月頭から乗ってる割に強化感に乏しい。坂路で馬力も見られないので牝馬で小柄なのかも。

トウショウジャイロ 9

5月上旬の追い切り1本めから坂路でラスト2F12.7-12.7を計時。翌週からは速いラップを3Fに拡張してぐいぐい登坂。地力の底上げが期待でき、時計からも勝ち負け必至。

マイネルボールド 6

ボールドだけに柔らか仕上げ。強く追えば時計は出るかもしない含みはある。ディープスカイ産駒なので初戦からその含みに期待するよりは叩いて表面化するのを待ちたい。

タマモベルガモ 5

師曰く現状では芯がしっかり。裏を返せば緩急に乏しい。鞍上が和田さんなので逃げるかな。

セキサンシップ 6

CWの長めからじっくり乗り込み。長めに持続ラップを刻んではいるけれどこちらが凹めばあちらが凸るみたいなところがあるので使える脚は長くはないかも。

第76回優駿牝馬 レッツゴードンキ

桜花賞時のレッツゴードンキについて私曰く「本馬は早くから重賞で勝ち負けしているけれど、単純に早熟のアドバンテージを切り崩しながら徐々に下降線を描いているというよりは、毎回きっちり調教を積むことで利子を加えながら戦い抜いている感じ。」らしい。この中間で倍率ドン!さらに倍!みたいなのがいればそちらからと思ってはいたけれど、そこまでビンビンでユンユンな気配は感じない。ルージュバックは常にそう見せるものの、どこか出力回路が最適化されてないようにも見える。

つまり桜花賞の結果と同様に未だレッツゴードンキが先頭を走ってるんじゃないかなって。昨日のウイニング競馬西原玲奈調教助手が語ったところによれば桜花賞は厳しい競馬ではなかったのでレース後の精神状態がとても良いらしい。西原助手のおぱーいをはむはむする余裕すらあった。それも執拗に。調教の方は2週前から坂路で後傾ラップを3本。いずれも53秒台でガリガリ追ってはないけれど、出走各馬の中できっちりと追い切りを組み、最も整った字面を示している一番手が桜花賞馬という事実はなかなかに重い。

単複 レッツゴードンキ

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